採卵

採卵の流れ

1採卵2日前

不妊症の在宅自己注射採卵の約35時間前(前夜から2日前の夜)に、hCG(ゴナトロピン)の注射が行われます。注射の日時は別途指示されます。
hCG注射は極めて重要なくすりです。卵子の減数分裂を促進し、成熟卵を獲得するために不可欠です。必ず注射を忘れず、指定された日時に厳密に実施し、誤りがないように細心の注意を払ってください。なお、アンタゴニスト法、低刺激法、自然周期の場合は、点鼻薬が使用されることもあります。

卵巣刺激法について

排卵を誘発する卵巣刺激法は、不妊治療だけでなく、卵巣刺激法は一般的に「高刺激法」「低刺激法」「自然周期法」の3つに分けられます。刺激が強ければ卵子の獲得が増える傾向がありますが、それに伴う身体的および経済的な負担も増大します。
通常、AMH(抗ミューラー管ホルモン)やホルモン検査、経腟超音波検査などを実施し、個々の患者様の状態に合わせて、最適な卵巣刺激法が提案されます。

2採卵前日

通常、採卵前日には注射はありません。ただし、抗生物質(例:ビブラマイシンなど)の処方がある場合。また、麻酔が予定されているため、医師から特別な指示がある場合を除き、採卵前日の午前0時以降、患者は絶食が必要です。この時点から手術が行われるまで、朝6時までは少量の水のみ可です。ジュースやコーヒーなどは誤嚥の危険性が高まるため麻酔を行えなくなりますのでくれぐれもご注意ください。

3採卵当日

採卵後は30分~2時間安静に過ごす採卵当日は、ナプキン3個程度とショーツ1枚をお持ちの上ご来院ください。受付にて手続きを終えましたら着替えていただき、静脈麻酔のかたは点滴を行います。その後、手術室にてモニターを付けていきます。局所麻酔のかたは痛みの少ない極細の針を使用して局所麻酔を行います。採卵後は30分~2時間安静に過ごしていただき、今後の流れについて説明を行います。

採卵に使用する
麻酔について

麻酔に関連する副作用や合併症として、吐き気、めまい、頭痛、および一時的な血圧低下が報告されています。これらの症状は稀であり、約0.003%の確率として一過性で現れ、通常、48時間以内に自然に解消されます。
さらに、麻酔薬によるアレルギー反応が原因でアナフィラキシーといわれる呼吸困難や浮腫・じんましんが発生する合併症が稀に発生します とくに卵・大豆アレルギーのあるかたはあらかじめご相談ください。
BMI指数が28以上の患者様において、麻酔関連のリスクが増加する可能性があるため、体外受精治療における麻酔の提供が制限されることがあることに留意してください。

採卵の費用

2022年4月から、不妊治療が保険の適用対象となり、特定の条件が適用されますが、この変更により、体外受精や顕微授精における卵子採取も、回数制限なく保険が適用されるようになりました。
保険適用後の費用は、卵子の採取数に応じて変動します。採卵数に基づく費用は次の通りです。1個の卵子を採取する場合は16,800円、2~5個の場合は20,400円、6~9個の場合は26,100円、10個以上の場合は31,200円です。これに比べ、自費診療では0~5個の卵子採取にかかる費用は110,000円ですので、保険適用後の採卵費用は半額以下で済むことになります。
ただし、保険診療は、卵子の採取から胚移植までの一連の治療に適用されます。将来の使用目的での卵子採取は保険の対象外です。また、原則保険診療で凍結した余剰胚がある場合、それらをすべて融解胚移植しなければ、次回の卵子採取が保険適用にならないことに留意してください。

保険適用の場合

採卵数 税込
1個 16,800円
2~5個 20,400円
6~9個 26,100円
10個以上 31,200円

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