妊娠検査薬陽性

妊娠検査薬とは

妊娠検査薬で陽性妊娠検査薬は、妊娠を検出するために尿中のhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンを感知する仕組みを利用しています。hCGは、受精卵が子宮内で着床し、胎盤の形成が始まると分泌されるホルモンです。このホルモンは、胎児の成長を促進し、母体内で黄体ホルモンと卵胞ホルモンの分泌をサポートします。
受精卵が子宮内で着床してから約3〜4日後からhCGが尿中に排泄され始めます。最初はわずかな量ですが、急速に増加し、尿中に検出されるようになります。一般的な市販の妊娠検査薬の多くは、尿中のhCG濃度が50IU/Lを超えると反応するように設計されています。

これって
妊娠検査薬陽性?陰性?

妊娠検査薬の使用方法に従って行動したにもかかわらず、陽性の印がうっすらとしか表示されなかった場合、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)の分泌量がまだ少ない可能性があるか、尿の量が十分ではなかった可能性があるか、もしくはその両方の要因が影響しているかもしれません。
しかし、妊娠検査薬の添付文書を確認すると、「判定窓のラインが濃くても薄くても、ラインが表示されれば陽性」と記載されています。ただし、ラインが非常に不明瞭であったり、不安な場合は、数日から1週間後に再検査することが推奨されています。また、異なるメーカーの妊娠検査薬を使用した場合、A社の検査薬が陽性である一方、B社の検査薬が陰性であるという結果が得られた場合も、数日後の再検査を検討することが重要です。

妊娠検査薬で
偽陽性になるとき

妊娠検査薬で偽陽性になる場合、下記のような原因が考えられます。

尿のかけすぎ

妊娠検査薬に尿を過剰にかけた場合、正確な結果が得られないことがあります。尿の量が誤って多いか少ないかによって、検査の精度に影響を及ぼす可能性があるため、説明書をよく確認して適切な方法で検査を行いましょう。

尿中に高濃度のタンパクや糖が含まれている

糖尿病患者や一部の健康状態で、尿中に高濃度の糖やタンパクが含まれていることがあります。また、膀胱炎などの疾患により、尿中に血液やタンパクが混じることもあります。これらの状態では、正確な検査結果を得るのが難しく、偽陽性が出る可能性があります。

不妊治療でのhCG注射

不妊治療の一環としてhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)の注射を受けている場合、体内にhCGが一定期間残存します。治療後すぐに妊娠検査薬を使用すると、妊娠していなくても陽性の結果が出ることがあります。不妊治療を受けている場合は、妊娠検査薬の使用タイミングを医師と相談しましょう。

hCG産生腫瘍の存在

hCG産生腫瘍を患っている場合、通常よりも高濃度のhCGが体内に存在します。これにより、妊娠検査薬が偽陽性を示す可能性があります。

過去の流産

過去に流産経験がある場合、一定期間体内にhCGが残存することがあります。そのため、流産後も一時的に妊娠検査薬が陽性反応を示すことがあります。

妊娠検査薬で
偽陰性になるとき

妊娠検査薬で偽陰性(実際は妊娠していた)になる場合、下記のような原因が考えられます。

検査時期が早すぎる

妊娠検査薬を早すぎるタイミングで使用すると、体内のhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)濃度がまだ基準値に達していないため、陰性判定となる可能性が高まります。妊娠の疑いがある場合でも、適切な検査時期を待つことが重要です。

尿の濃度が薄い

大量の水分を摂取すると、尿の濃度が薄くなり、それに伴いhCGの濃度も低くなります。尿の濃度が低い状態で妊娠検査薬を使用すると、hCG濃度が判定基準値を下回り、妊娠していても陰性判定となることがあります。検査を行う前に尿を濃縮させるため、適度な時間をおいてから検査することが大切です。

多胎妊娠

多胎妊娠の場合、一般的な妊娠検査薬ではhCGの濃度が高くなり、正確な結果が得られないことがあります。

異常妊娠

子宮外妊娠などの異常な妊娠状態では、hCGの分泌が通常よりも緩慢であり、妊娠検査薬が陰性を示すことがあります。

妊娠検査薬を
使用するタイミング

hCGの分泌量には個人差がありますが、一般的な妊娠検査薬で陽性反応が得られるのは、次回の予定されている月経開始日から約1週間から1週間半後です。しかし、前回の月経開始日や月経周期が正確にわからない場合、セックスの日から約3週間後に再検査することを検討することができます。

妊娠検査薬を正確に
使用するために

朝起きてからすぐに
検査する

通常、妊娠検査は一日中行えますが、朝起きたばかりの尿は濃度が高いとされています。これによりhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)の濃度も相対的に高まり、より正確な結果が得られる可能性が高まります。

尿の採取後、迅速に
検査を行う

尿をコンテナなどで採取し、妊娠検査薬に使う場合、尿中に雑菌が増殖することがあります。雑菌の存在は検査結果を妨げる原因となるため、できるだけ採取後はすぐに検査を行いましょう。

妊娠検査薬を適切に
保管する

妊娠検査薬を正確に保管しないと、誤った結果が出る可能性があります。自宅に妊娠検査薬を置く場合、極端な温度の変化を避け、使用期限が切れていないことを確認しましょう。期限切れの検査薬は正確な結果を示さないことがあります。

妊娠検査薬陽性が
出たときの医療機関
受診のタイミング

妊娠検査薬陽性が出たときの医療機関受診のタイミング生理予定日から1週間経っても生理が来ず、妊娠検査薬が陽性反応を示す場合、妊娠の可能性が高まります。ただし、この時点では妊娠が確定したわけではありません。妊娠の確定は、医師が超音波検査を行なって胎児のお部屋(胎嚢)の存在を子宮内に確認できたときです。妊娠初期は母体と胎児の健康を確保するために特に注意が必要であり、胎嚢の確認は産婦人科で行います。したがって、妊娠検査薬が陽性反応を示したら、できるだけ早く医師の診察を受けることが大切です。
ただし、妊娠があまりにも早い段階で確認されると、胎嚢が小さすぎて胎嚢を確認することが難しいことがあります。個人差はありますが、一般的に、妊娠5~6週目以降が最適とされています。
初診の際には、生理周期や痛みの程度、過去の妊娠・出産経験、流産や中絶の経験、予防接種の実施状況、パートナーの健康状態などについての詳細な問診が行われます。超音波検査の他に、子宮頸がん検診を最近受けていない場合、子宮頸部の細胞診も行われることがあります。

生理何日遅れたら
妊娠可能性がある?

生理が7日以上遅れた場合、医療機関を受診もしくは妊娠検査薬をしましょう。通常、規則正しい生理周期を持つ女性にとって、生理予定日から7日以上経過した場合は妊娠の可能性が高く考えられます。ただし、生理不順、ストレス、疾患などが原因で生理が遅れることもあります。そのため、妊娠の可能性が低い場合や、生理予定日から2週間以上経過しても生理が来ない場合は、適切な対処を専門医に相談しましょう。

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