SEET法(二段階胚移植)

SEET

SEET法(子宮内膜刺激胚移植法)は、自然妊娠の過程を模倣する方法です。通常、胚は卵管内で受精し、数日かけて子宮に向かって成長し、胚盤胞になり子宮内に着床します。SEET法では、この自然なプロセスを応用しています。胚は卵管内で成長しながら子宮内膜に向けてシグナルを送り、子宮内で着床できるように準備します。そこで胚盤胞まで当到達した培養液(SEET液)を事前に凍結し、胚移植の23日前に融解して子宮内に注入し、このシグナルを子宮内に送ることを再現しようとして発案されました。この方法は、胚と子宮内膜の相互作用を活用し、着床の可能性を高めることを目的としています。オプションとしての治療で先進医療として保険診療と併用可能です。一方、細菌感染のリスクや妊娠率上昇の十分な証拠がないことから当院では原則推奨しておりません。採卵前であれば相談可能です。胚盤胞凍結時の培養液を凍結する必要がございますので胚凍結後はおうけできません。また胚盤胞に到達しない場合もSEET液の凍結ができません。

SEET法の注意点

  • SEET液で胚盤胞が凍結されていない場合、この方法は適用できません。
  • 着床や妊娠の成立を保証するものではありません。
  • 子宮内感染のリスクは非常に低いですが、予防的な措置として施術後に抗生物質が処方されることがあります。

二段階胚移植法

二段階胚移植法は、同一月経周期内で行われる方法で、3日目に初期胚(8細胞期胚)を1個移植し、その後5日目に胚盤胞を1個移植する方法です。この方法では、胚が子宮内膜にシグナルを送り、子宮内膜の着床環境を整える役割を果たすとかんがえられております。初期胚によって子宮内膜の胚受容能が高まり、その後の胚盤胞の移植により、着床率と妊娠率が向上する利点があります。ただし、同一月経周期内で2回胚移植を行うため、移植の費用が2倍発生し、移植回数の制限の点から当院では原則おすすめしておりません。多胎妊娠のリスクが高まることにも留意する必要があります。過去の治療歴からご希望に応じて実施は可能ですので、ご相談ください。

二段階胚移植の注意点

  • 二段階胚移植法を選択した場合、二つの胚が着床する可能性があり、二卵性双胎となる可能性が考えられます。また、まれなケースでは、一つの胚が分裂し一卵性双胎となる可能性も存在します。
  • 二段階胚移植法は着床や妊娠の成立を保証するものではありません。
  • 子宮内感染のリスクは非常に低いですが、予防的な措置として施術後に抗生物質を処方することがあります。
  • 凍結保存された「初期胚」と「胚盤胞」の2つの胚が必要です。

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