おりものの状態

生理周期とおりものの状態

卵胞期前半

生理直後には、残った経血とおりものが混ざり、茶色っぽい状態になります。この時期のおりものは量が最も少なく、さらっとしています。

卵胞期後半

排卵期に向けておりものの量が増える時期です。

排卵期

おりものの量が最も多いのは排卵期(約23日間)です。透明でとろみのある水のような状態で、ほとんどニオイはありません。この時期のおりものは、受精をサポートする役割も果たします。

黄体期

量はピークを過ぎ、次第に減少していきます。ドロっとした粘性のある白濁した状態で、下着につくことが気になりやすい時期です。

生理前

生理前には再びおりものの量が増え、ニオイも強くなり始めます。引き続き、ドロっとした粘性のある白濁した状態が続き、生理の数日前からは少量の血液が混ざることもあります。

正常なおりものの量
(おりものの量は多いの?)

おりものがほんの少ししか出ないと、異常(何かの病気ではないか)と心配することがあります。しかし、おりものには膣の自浄作用など重要な役割があるため、少量のおりものが常にあるのは正常な状態です。
おりものの悩みの中でもっとも一般的なのは、「量が多い」という状態です。おりものの量は個人差が大きく、感じ方も人それぞれ異なるため、正常かどうかを判断するのは難しいことです。
一つの目安として考えるなら、パンティライナー(おりものシート)で対処できるなら、それは正常な範囲内と見なすことができるでしょう。しかし、パンティライナーでは対処できず、生理用ナプキンが必要な場合は、何か異常がある可能性が高くなります。

おりものの量

正常なおりものの色

通常、おりものの色は透明または乳白色です。ただし、おりものには膣の粘膜から剥がれた細胞など、様々な要素が混ざっているため、時折クリーム色を帯びることもあります。
透明または乳白色のおりものでも、下着について乾燥すると黄色く変色することがあります。おりものの色を確認するためには、トイレに行った際に、トイレットペーパーに残ったおりものをチェックする習慣を持つことを推奨します。

おりものの色

正常なおりもののにおい

おりものの問題の中で、量と並んで多いのは「におい」です。特に、他の人に気づかれるのではないかと心配する人が多いようです。
通常、おりものにはほとんどにおいはありません。ただし、おりものは酸性であるため、微妙な酸っぱいにおいがすることがあります。また、月経前にはにおいが強くなることがありますが、これは月経血がわずかに漏れて、そのにおいがするためです。
おりもののにおいは、ほとんどの場合、本人が気にするほどには強くありません。パンティライナーを使用し、こまめに交換すれば、周囲ににおいを気にされることはありませんので、あまり神経質にならないようにしましょう。

おりものの状態と病気

おりものが水っぽく
生臭いなら細菌性膣症に
注意!

おりものが水っぽく、魚のような生臭いにおいがする場合、それは細菌性膣症の兆候かもしれません。細菌性膣症になると、以下のような症状が現れることがあります。

  • 白色、濃い黄色、または灰色がかったおりもの
  • 下腹部痛
  • 不正出血

細菌性膣症は、膣内の細菌バランスが崩れ、有害な細菌が異常に増殖する状態です。この病態は次のような原因によって引き起こされることがあります。

  • 性器や膣の過度な清潔度の保持
  • 陰部の湿度
  • 免疫力の低下(ストレス、疲労など)
  • タンポンの誤った使用法
  • 性交
  • テキスト

これらの原因により、膣内で異常に増殖した細菌が、子宮内膜炎、卵管炎、または骨盤腹膜炎などの合併症を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。

おりものが水っぽく
不正出血があるなら
子宮頸がんに注意!

おりものが水っぽい、または生理周期に関係なくピンク色や茶褐色のおりものが出る場合、それは子宮頸がんの兆候かもしれません。子宮頸がんにかかると、以下のような症状が現れる可能性があります。

  • 濃い茶色や膿のようなおりもの
  • 下腹部痛
  • 腰痛
  • 性交時の出血
  • 排尿や排便時に血が混じる

子宮頸がんは子宮の入り口である子宮頸部に発生するがんの一種で、早期段階では症状がほとんど現れないことがあります。しかし、進行すると症状が出現する可能性が高いため、少しでも異常を感じた場合は、お早めにご相談ください。

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